水元公園の翌日は千葉菌の観察会に参加するため佐倉へ。上野から京成本線で佐倉駅下車。
その途中、京成小岩で降りてシベリアがあるというパン屋へ行ったのだが、夏場はお休みということで、残念ながら手に入らなかった。
佐倉駅からバスに乗って会場の佐倉城跡へ。ここには国立歴史民俗博物館がある。
博物館の横に芝生広場があって、その一角にある休憩所に集合して談話会の総会。
そして、記念撮影の後、きのこを探しに出発する。
ここには戦時中に陸軍の施設があった。そのせいか、斜面に防空壕の跡らしきものがあった。
下にちょろっと流水・紫雲さんの帽子が写っている。そう、昨日に続いて今日も流水・紫雲さんといっしょ。今回の総会とここでの観察会は初参加。
苔むした場所に黒いきのこ。オニイグチ属。その中のなにかといわれると、実はオニイグチ属には14種類もあるということなので、よう断定できまへん。
散生しているもののうちいくつかは奇妙な形をしていた。ちゃんとカサと管孔にわかれているが、全体がまるで棍棒のような形をしている。どうやったらこういうふうになるのか。
地面に白い蝋状のものが。樹枝状になっている部分もある。これはロウタケの仲間。
今回、このアンズタケの仲間がけっこう見られた。多くはクリーム色をしているが、中には紫っぽいものもある。これは以前、オトヒメアンズタケではないかと言っていたものだが、実は、他にもこういうアンズタケ属があって、オトヒメアンズタケとは別物だという。こういうアンズタケが皇居で観察されていて、「ミカドアンズタケ」と仮称されているという。水元公園で以前見られたものも、おそらくこれだろう。
オキナクサハツ。カサが開くとひび割れてくるのと、柄に茶色い粒点があるのが特徴。
地面に半ば埋まっている玉のようなものを割ってみると、中身は黒ごまあんだった。
これはツチグリの幼菌。最初は中身は白く、その段階だと食用にする地域がある。しかし、これはもう胞子が成熟しかけているので無理。
皮を見ると、後に開いていく外皮と、胞子を包んでいる内皮の境目が見える。
イロガワリの仲間。黄色い管孔をさわると青黒く変色する。さらに切ると、黄白色の肉があっという間に青く変色する。そして時間が経過すると色あせていく。きっと、細胞内のなにかの成分が空気に触れることで起こる反応なのだろう。
次回、採集紀行伝 東国演義
第7話「きのこたちよ」
いざゆかん、民のために!